人材の明暗差は不満への対応の差
新卒か中途を問わず、企業に入れば誰もが「人材」として登用される。
人材はその後、能力の有無ではなく、どうやら自らの選択によって進化と退化にわかれるようだ。
仕事や職場に不満はつきもの。
いつでも、誰にでも、どこにでも不満は感じる。
不満の事柄は事実。
不満の対応は意見。
だから、差が生まれる。
不満に感情を絡ませこじらせると、不満の源泉を自分の内側に抱えることになり、厚かましく恥知らずな存在に成り下がる。
このような存在を「人罪」と仮定する。
人罪は、まちがいなく組織に分断をもたらす。
一方で、不満を起点に建設的な展開を導く人がいる。
どのように導くか、一連の流れは以下のとおり。
不満は言葉を整え提案に変える。
提案を具体化させ企画に変える。
企画に数字を加え計画に変える。
計画は実行と改善を重ね実績へ。
実績を重ねて信用を得る。
不満を理性で捉え、不満を熱源に変えて周囲を巻き込み、変革のためのリーダーシップを発動させる存在に成りあがる。
このような存在を「人財」と仮定する。
人財は、組織に統合をもたらす。
感情を顔面にあらわにし、我がままに分断をもたらすのが人罪。
これは、人材の「退化」なのかもしれない。
理性と情熱で、自分と周囲のために統合をもたらすのが人財。
こちらは、人材の「進化」と断言できる。
どちらも人として、不満を感じることは変わらない。
能力の有無ではなく、選択の違い。
感情の奴隷と、意思を司る指導者の違い。
ちょっとした差。
しかし、歴然とした差。
人の振り見て我が振りを正さないと。
自戒を込めて。