組織づくりに立ちはだかる一枚岩と、明日からの活力をつくり出す方法
口を開けば、
「コレじゃない他のなにか」、
「ココじゃない他のどこか」、
「コノ人じゃない他の誰か」など、
現状の否定には労を惜しまず情熱を注ぐけど、現状の打開には無気力と無関心を積極的に装う人たちに職業柄よく出会う。
否定を発端とする組織づくりじゃ、いつまで経ってもどこへもたどり着かないんじゃないか、と語りかけても返答はなし。
否定は「失敗の主謀」と同義であることの理解を求めても、目をあわせようとしない。
目的と理想に立ち返りながらの組織づくりが、理性的かつ理想的であり、シンプルであることに疑いはない。しかし、遅々として進まないことが非常に多く、その原因の多くは、傍若無人な古参の都合が忖度、看過され、巧妙に複雑さが浸食していく様子に周囲が無関心を装うからではないだろうか。
不穏な流れをせき止めるためにも、積極的(建設的)な意見が消極的にならないよう、消極的(否定的)な意見が積極的に展開されないよう十分に注視しておくのがマネジメントの監視力。
組織づくりに立ちはだかる一枚岩は、いつもなかなか手ごわく一筋縄ではいかない。ゆえに、目的と理想を見失わず、慎重かつ柔軟に、そして根気強く「導く」のがマネジメントの装いと技術力。
こうして、自分の内なる声と現場での出来事に冷静に向き合い言語化することは、明日からの冷静さと活力をつくり出す仕組みと源泉になることをあらためて実感できる。